プロジェクト内容
高性能計算機(HPC)システムとは、普段多くの人が使っていて目にしているパソコンの大型版で、スパコンなどが代表例です。
HPCシステムでは、通常のパソコンレベルでの高速化技術は当たり前であり、さらにそのシステム全体(そのシステム特有のチップであったり、ネットワーク構成など)を考慮した高速化が求められます。また、単にそのシステムに最適な実装にするだけでなく、システムに合わせたアルゴリズムの選択あるいはアルゴリズムの新規開発が必要になります。応用分野は多岐に渡るので、広い(そしてもちろん深い)背景知識も必要とされます。
このような困難な課題が多いプロジェクトですが、その成果は幅広い分野にまで及びます。また、HPCシステムは一般に世界最先端のシステムなので、その成果によって、将来のコンピュータの発展に大きく寄与できる仕事です。
* 2016年11月には、アメリカのソルトレイクシティで開催された世界最大規模のHPCシステムに関するカンファレンスSC16のワークショップで、論文発表をしてきました。詳細はこちらをご参照ください。
このプロジェクトのやりがい
先に述べたように、このプロジェクトでは実現するために必要なソフトウェアアルゴリズム・ハードウェア特性の最先端の知識および実装技能の水準が高いですが、それらを駆使して困難な問題を解決した時の達成感は確実にあります。また、あまり普通の環境では触れることのできない大型計算機を極限まで使っているという大規模感もやりがいのひとつです。そしてもっともやりがいを感じる部分は、自分の成果を直接目に見える形で公表できるという点です。
プロジェクトメンバーのコメント
「とても面白かったし、達成感も大きかった」これに尽きます。世界最高峰の研究者の方々と共同で仕事ができて学ぶことも多かったですし、自分の名前が載った成果として対外発表できたのはとても嬉しかったです。HPC世界は今後もますます盛り上がる分野なので、その分野に携わっていけることはとても誇らしいですし、もっと更なる困難に挑戦してみたいと思えました。
役立つスキル、知識
- 学術論文を読み書きするスキル
- 計算機ハードウェアの特性を把握し、計算機の最大性能を引き出す方法を見抜くスキル
- 並列計算に関する基礎知識
- 既存の計算機アーキテクチャに関する基礎知識