スマートフォンやメディアタブレット、デジタルカメラ、ノートパソコン、デスクトップパソコン、サーバーなどでは、「フラッシュストレージ」と呼ばれる記憶装置が使われています。フラッシュストレージには、数多くの部品が載っています。そしてフラッシュストレージの開発には、数多くの技術(「要素技術」と呼びます)と技術者(エンジニア)が関わっています。中でも重要なのが、「コントローラ」と呼ばれる技術と部品です。コントローラはハードウェアとソフトウェアで構成されており、最近ではコントローラがフラッシュストレージの性能(速度や信頼性など)を左右するようになってきました。
このシリーズでは、フラッシュストレージの基本的な事柄や、フラッシュストレージの中でも特に高度な「SSD(ソリッドステートドライブ)」のコントローラとソフトウェアの役割などを基礎から解説していきます。
半導体に特化した専門ジャーナリストとして、半導体技術の進化や市場のトレンドなど焦点を当てた深い洞察を業界内外の読者に提供しています。次世代メモリ技術、次世代CMOS技術、企業・市場分析など、最新の業界トピックスに関する独自の分析は、専門家や興味を持つ読者にとって重要な情報源として高く評価されています。
第1回
2024年1月12日
「フラッシュストレージ」とは、フラッシュメモリを記憶媒体とするストレージを指します。世の中に存在するストレージは必ず、データを保存しておく媒体を備えています。
第2回
2024年3月26日
厳密には、フラッシュメモリにはNANDタイプとNORタイプがあり、ストレージに使われるのはNANDタイプのフラッシュメモリです。
第3回
2024年7月31日
ハードディスク装置とSSDの共通点と相違点を簡単に説明します。それからSSDに特有の複雑さを構成する、いくつかの要素を解説していきます。
第4回
2024年9月26日
SSDコントローラが扱わなければならない特有の記憶技術「多値記憶」の概要と利害得失をまず説明します。次に、多値記憶を採用したNANDフラッシュメモリをSSDでコントローラがどのように扱っているかを解説します。